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ADRと改革

平成27年6月5日
「官から民へ」という改革の使命を帯びたスローガンのもと今日まで様々な「民営化」が行われてきた。古くは国鉄(現在のJR)民営化・電信電話公社(現在のNTT)民営化等、近頃では郵政民営化等が断行された。今ではいわゆる国立大学も「国立大学法人」と形式的には民営化(法人化)された。土地家屋調査士会などについても「特殊法人」に対するバッシングを経て「法律に基づく法人」という認識に変化した。
最近と言っても既に10年ほど経過しているわけだがある意味「司法の民営化」もじわじわと進行している。ADR(裁判外紛争解決)制度は、裁判所の調停委員会あるいは裁判所の紛争解決手続きの民営化の一環だと考えている。ところで、司法の民営化の中で以外と知られていない分野に「刑務所の民営化」がある。この頃になって議論されているが受刑者は個室が与えられ、外気を取り入れる目的で窓を開けることが可能で結構快適である言う(体験していないので実際快適かどうかは定かではないが、少なくとも監獄あるいは牢屋のイメージよりは人権に配慮しているように思われる。)。議論は、快適であることへの批判であると思うが「囚人」であることに変わりない。拘束されている囚人に対して今よりももっと環境も劣悪にした方が良いとの議論はいかがなものだろうか。
様々な「司法改革」の中で最も評価すべきは我が国にADRを導入したことだろうと考える。それまでは紛争について話し合うことのできる場所は、裁判所の中にある調停手続き以外に存在していなかった。しかも、裁判所の調停は決して民主的(民間的)ではあり得ない宿命を帯びた制度である。なぜなら調停の行われる場所が既に裁判所という公の場所であり、仮に調停委員が民間人であっても裁判官が関与していて当事者が和解した場合執行力がある和解調書の謄本が交付される。言い過ぎかもしれないが「二流の裁判」そのものとしか考えることができない。
その意味に於いてはADRの民間調停は、「権威権力におまかせ依存」といった考え方から「私的自治に基づく自立(自主交渉)・参加」を支援する空間を提供することに重点をおいています。今までの「民事訴訟・調停」とは全く異なるベクトルを持つステージとしての存在価値を有し、また「紛争解決」の「民営化(私的自治)」を支援していく大切な空間である。この我々民間人にとって大切な空間を一層広げていくことが必要であると考えます。ADRに携わる者としてその覚悟と自覚をもって今後ともADRを推進して行きたいと考える。

調停期日開始前の流れ

平成27年6月1日
土地家屋調査士会の定時総会が終わり新しい会長のもと事業が開始されることとなりました。ADRセンター運営委員の任期は本会役員任期と1年ずれているため我々4人の運営委員は来年の総会まで新体制の下で活動していくこになります。静岡境界紛争解決センターでは現在並行して3件の調停が行われています。
さて、以下に民間調停開始までの実際の流れを書いてみます。
調停申立があるとすぐに調停が開かれるわけではありません。民間調停では書類上形式的に申立する方を申立人、相手の方を相手方と記載します。しかし実務上は当然のことですが、双方当事者は全てにおいて平等でありまたこれも当然なことですが担当調停員と両当事者の関係も同様です。
申立書をお預かりする前に申立人には民間調停についての事前説明を行います。この機会において申立人の事情(思い)を話していただくことに特に重点を置いています。事前説明を終えた後申立書をお預かりしセンター長によって受理の決定がなされると次は相手方当事者に民間調停の事前説明の機会を設けて申立人と同様に事情をお伺いします。特に、相手方当事者においては申立人がADRセンターに訴えたと誤解されている場合がありますからその点については事情お伺いした後で丁寧に説明し誤解を解いていただけるよう心がけています。この役割はケースマネージャー(調停外で両当事者を支援する担当者)が担います。調停は、両当事者と調停員を交えた話し合いの場です。当事者双方に話し合いの意思がなければ調停は成立しません。従って、一般的には相手方当事者に話し合いの意思を持っていただく(応諾)ことで調停開始の条件が整うわけです。両当事者が事前説明において語られた内容はケースマネージャーは決して口外(調停員にも決して話すことはありません)することはありません。
当事者双方の調停での話し合いの意思の確認がされますと調停開始の準備にかかります。
静岡境界紛争解決センター(以下ADRセンター)に於ける調停では3名の調停員(認定調査士2名、弁護士Ⅰ名)が担当するのですが、はじめに調停員候補者名簿から3人の調停員を選任し就任確認の後調停員会をセンター長が召集し主任調停員の選任、調停期日の日程調整などを行います。その後、当事者双方に出席確認を行い、いよいよ第1回期日が開かれます。これからは両当事者と調停員を交えた話し合いの空間になるわけです。
調停期日には必ず担当ケースマネージャーが調停室の外に控えていて調停以外の全てについて事務局担当者とともに両当事者ならびに調停員をサポートします。
調停期日が開かれるまでのかなりの部分においてケースマネージャー(司法書士会ADR等では事件管理者と呼称しいているところもある)が重要な役割を担っていることはあまり知られていません。
現在我々のADRセンターに求められていることは更なるケースマネージャーの養成だと感じています。


このごろ感じたこと

平成27年5月31日
法律職(弁護士)または隣接法律職(いわゆる士業・司法書士・社会保険労務士・弁理士・土地家屋調査士・行政書士等)は、現在多くの会でADR(裁判外紛争解決手続・民間調停)センターを設置している。
土地家屋調査士会に於いては、全国50会の全てにADRセンターが置かれそのうち20会がADR法に基づく法務大臣認証機関であり他は土地家屋調査士法に基づく法務大指定機関となっている。指定機関は法務省民事局が監督部署であり認証機関は法制局が監督部署である。
入江秀晃氏(九州大学法学部准教授)によれば士業ADRは「泊まり客がくると驚くホテル」と述べられているように、特に土地家屋調査士会ADRに於いては「箱物レース」に終始しているように思われる。本来は法務局が実施している筆界特定制度と連携すべき位置づけで有るにも関わらずまるで本来の職責を放棄(投げ出している以前に関心がない)しているように感じられる。
先日、土地家屋調査士会の総会があり日本土地家屋調査士会連合会の祝辞はじめ当会会長・副会長の挨拶の中にADRが一言も語られなかったのはADRを実践している者として非常に残念であった。一方、静岡地方法務局長は、祝辞の中で筆界特定制度とともにADRセンターについて言及して下さり誠に有り難く感じた次第です。
現在、同じ時期に数件の調停案件があり入江先生が述べられた「泊まり客がくると驚くホテル。」を今更ながら実感しています。
正社員(公務員)が担当している筆界特定(制度)に対して、日雇い臨時社員が担当している土地家屋調査士会ADR(制度)は入江先生が述べておられる「ホテル」としても筆界特定と比較して常駐という面で相当のハンディーがあります。
以前、筆界特定担当者に「ADRは、相談にお金を取るそうだがうちは無料だから。」といった趣旨のことを言われました。
ただ現在は、お金を払ってADRに相談に来る方が増加しています。また、筆界特定を申し立てしたが取り下げて、改めてADRに申し立てを行い紛争当事者が同席において話し合うと言った傾向もみられます。更に国を始め地方自治体がADRを利用すると言った動きが顕著になっています。 
「法治国家」という言葉は、実は統治する側の言葉であることが次第に市民に理解されつつ有るように感じます。
ADRすなわち裁判外(司法外)紛争解決手続きとは、市民にとって私的自治の実現の場でであり事情を述べる機会であり、当事者自身が紛争を解決しうるステージなのだと考えます。

ADR11長野(報告)

平成26年11月3日
ADR11長野(関ブロ主催・当番会長野会)に参加してきました。初日は長野会ADRセンター副運営委員長である相馬弁護士(諏訪湖法律事務所長)による意見発表が行われた。引き続き相馬弁護士による基調講演「調査士会ADRの機能~長野会の試みの紹介」、海野日調連業務部長による「境界紛争ゼロを目指して」、東京会大倉センター長による「法務大臣認証を受けない理由」、栃木会橋本センター長による「調査士会型ADRセンターの原点回帰と発展~センターが備え置くべき能力担保の有りようを考える~」最後に長野会松本副会長による「調査士会の無料相談の波及効果とADRとの関係」のお話を伺い1日目の日程を終了した。
終了後、懇親会が行われ親睦と活発な意見交換が行われた。懇親会の中で「長野県に関するクイズ」が行われ各会1名の代表が正解数を競いあった。私は結果3位(実は私は長野県出身)となり美味しい地酒「真澄」をいただきました。
二日目は、A・B二班に分かれて事前に回答していたアンケートに関して各会の発表、現状報告が行われました。その後、質疑ならびに意見交換が行われ最後に参加者全員集合して総括、閉会式が行われました。
今回で各会持ち回りのADR11は終了となり来年度からは通常の担当者会同(単位会の各部程度の扱いになると言うこと。)が行われるとの発表がありました。ADR11は研修会と担当者会同並びに親睦会が当番会の地元で1泊2日の日程で過去6回行われてきましたが研修会並びに親睦会の部分が今後無くなるということだと思います。過去6回いろいろな講師の先生方にお世話になりました。運営委員あるいは本会関係者に対する啓蒙とスキルアップのための経費を関ブロが少なからず支援してきたこととと思います。
私自身、過去4回のADR11に参加させていただいた訳ですが、現在の参加者の多くの方が新任の方です。頼もしいと思う反面創設当時のADRの根底に流れている理念が次第に薄らいでゆく様子をなんとなく感じています。
調査士会型ADRの運営委員のあり方が、今後どのように変化してゆくのか非常に興味のあるところです。
私自身は、関ブロの地域から脱して、むしろ関西圏などの他ブロックの方々と積極的に交流を図ることが良いのではないかと思います。我が国におけるADRについて考えることが可能である状況(全国組織である)が、調査士会型ADRの大いなる強みではないかと思います。いつまでも本会、ブロックや日調連対して特に理念や方針方向性について頼っていないで運営委員会自体で行動を始めないと調査士型ADRの未来は非常に厳しと考えます。
今回のADR11長野は、手作り感に溢れていて楽しい時間を共有することができました。長野会の上島委員長、副委員長の相馬弁護士、田口副委員長はじめ長野会の皆様ありがとうございました。

ADR11長野

平成26年10月30日
平成26年10月31日~11月1日の日程で土地家屋調査士会関東ブロック協議会主催のADR11長野(当番会長野会)が長野市で開催される。静岡会ADRの担当者として出席させていただく。今回の予定をみると長野会の手作り感溢れる内容であり今から楽しみである。次回ADR11からは会場設定など大幅な変更になるやに聞き及んでいる。いずれにしても再来年(来年は山梨会)は静岡会が当番会になる予定なのでしっかりと勉強させていただこうと思っている。
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宮澤正規

Author:宮澤正規

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